遺言書を作成する最大のメリットは、将来の相続時のトラブルを未然に防げる可能性が飛躍的に高まるということです。
ただし、遺言書の内容が後に問題になるリスクがあるために、下記の点に配慮して作成することが大切になります。
● 遺言無効になる可能性
遺言書の作成方式は民法によって厳格に定められているため、少しのミスがあっても、法的に無効になってしまうおそれがあります。このような場合は、ご自身の死後に遺言無効確認訴訟という形でトラブルに発展してしまうおそれがあります。弁護士が作成に関与する場合には、このリスクを検討のうえ、作成します。
なお、この遺言無効のリスクをできるだけ回避するためには、公正証書遺言を作成することがおすすめです。
● 遺留分減殺請求を受ける可能性
被相続人が有していた相続財産について、その一定割合の取得を一定の法定相続人に保証する制度として遺留分という制度があります。遺言などによって遺留分を侵害された人は、遺留分を侵害している人に対して、遺留分減殺請求によって、遺留分の侵害を回復することができます。詳細は、当サイトの「遺留分について」をご参照ください。
そのため、遺留分を侵害する遺言書を作成する場合には、この点を十分に念頭に置いておく必要があります(もちろん遺留分を侵害する遺言書を作成すること自体が禁止されているわけではありません。)。弁護士が作成に関与する場合には、少なくともご自身が作成されようとしている遺言書の内容が相続人の遺言書を侵害する場合には事前に説明をさせていただいております。
● 遺産が漏れる可能性
遺言書の内容に記載がない財産で、遺言書で包括的に漏れを防ぐ条項が設けられていない場合には、当該記載漏れの財産については遺産分割協議を行う必要があります。せっかく遺言書を作成するわけですから、このような事態を防ぐためにも、弁護士が作成に関与する場合には、細かな条項の文言まで機微にチェックされます。
● 税負担の考慮
遺言書を作成するにあたっては、相続税の負担をも考慮する必要があります。この点については、税理士が関与することで税負担の検証もなされた遺言書を作成することが可能です。
当事務所では、弁護士と税理士が遺言書の作成に関与することによって、上記の法的・税務の両面のリスクを十分に考慮したうえで、遺言書を作成することができます。
将来のトラブル防止のために遺言書を作成したいという方のせっかくの思いを可能な限り実現するために、当事務所では、安心して遺言書の作成をご依頼いただける体制を整えております。